マスタリング

マスタリングは、近年その重要性が認識されている業務です。マスタリングは、その出来如何で最終的なサウンドが決まってしまう程デリケートなプロセスです。弊社ではアーティストの目指すサウンドを損なうこと無く、より優れた作品に仕上がるよう努めております。

また奏サウンドでは、レコード時代の作品のリマスターによる復刻も手掛けています。

マスタリングとは…

マスタリングとは音質・音圧補正、曲間調整等、所謂プリマスタリングと呼ばれる「マスター音源を作成するための作業」のことです。

ミックスダウンとは、ボーカル、ギター、ベース、シンセ、ドラムス…等の各楽器に様々な音処理を施し、それをステレオトラックにまとめる作業ですが、それに対してマスタリングは、ミックスダウン終了後のステレオ2ミックスになった音に対して、聴感上のバランスを整えたり、音質の補正や曲間調整等の処理を行い、最終的なマスター音源として作品を完成させます。

マスタリングの必要性

制作者にとって、ミックスダウンで出来上がった音がベストのはずです。時間をかけてプロデューサーやレコーディング・エンジニアと意見交換をして1曲、1曲作業を進めていくわけですから…。ところが1曲、1曲は良くてもアルバム全体で聴くと良くない、という問題が度々起こります。

その理由は、録音やミックスしたスタジオが違っていたり、同じスタジオでもミックスした日が違うだけでレベルや音質が違うことから起きるのです。例えば、シャリシャリの硬質な音の曲の後にソフトな音質の曲が来ると、それだけで音がこもって聞こえてしまうのです。

そこでバラバラな音質の楽曲をアルバムとして完成させるためには、全体的な聴感上の音質・音圧を整えたり、曲順や曲間調整を行うことが大切となってきます。

このようにマスタリングとは、一つのトータルな作品として仕上げるために重要なプロセスなのです。

マスタリングのポイント

私達は、マスタリングにおいて次の3つが大切だと考えました。

  • マスタリングは、その作品をより良く、より多くの人に聴いて貰うための作業だということ。
  • 一般リスナーの気持ちになって客観的な耳で聴くことを忘れないということ。
  • あくまでもミックスダウン時の音がアーティストの目指すサウンドであり、それを決して壊してはいけないということ。

マスタリング工程

さてここでは、弊社のアルバム制作におけるマスタリングの一般的な作業工程をご紹介いたします。

  1. DATやCD-R等のマスター音源から音を録り込みます。
  2. アルバムの場合、まずサウンドの方向性の中心となる1〜2曲を選び、音補正をします。具体的には、EQ、コンプ、リミッター等のエフェクトを用います。ミックスダウン時に使用するものと同様のエフェクトもありますが、マスタリング使用を前提に考えられたエフェクトもあります。
  3. 中心となる楽曲の音が決定したら、それを参考に他の曲の音補正を行います。基本的なレベル調整はこの段階で行います。というのは、聴感上のレベルを初期段階で合わせておかないと音の良し悪しを判断しづらいからです。大きな音だと良く聞こえ、小さな音だとそれだけで悪く聞こえるということは往々にしてあります。
  4. アルバムの曲順通りに曲を並べます。
  5. 曲間の調整を行います。曲をメドレーのように繋げてみたり、効果音を加えてみたり、フェード・アウトのタイミングを早くしてみたりといった事も行います。
  6. 若干のレベル調整を行います。実際の曲順、曲間で並べた場合、前の曲の終わり方(カット・アウト、フェード・アウト)や、その曲の始まり方(静かに始まる曲やいきなりサビ全開で始まる曲)によって微妙に違って聞こえるのでその辺りを調整します。
  7. アルバム全体の流れを確認して作業完了です。

※ちなみに弊社作成のプリマスタはCD-Rとなりますので、お客様の普段聞き慣れたオーディオシステムで内容を最終確認して頂くことが出来ます。

※弊社のオリジナル音源からマスタリング前後の比較が出来る音源サンプルもご試聴ください。

プリマスタリング価格表

★1曲辺り 3,000円(税別)

■基本編集料 5,000円(税別)

例:10曲収録のアルバムをマスタリングした場合、
3,000円 × 10曲 + 5,000円 = 35,000円(税別)となります。

  • ※上記金額は近年収録された音源を対象とした価格です。
  • ※過去の作品(アナログ盤等)のリマスタリングは、音源の状態により上記金額よりも高くなるケースがございます。その場合は音源確認後、事前に御見積をご提示いたします。
  • ※同一CDに収録される曲数(30曲等)が特に多い場合は別途ご相談ください。若干ですが曲単価をお安くいたします。